森のくまさんの歌詞に潜む謎。その謎が解決するとともに、犯人もわかりました。
森のくまさんの歌詞の謎
前回は森のくまさんの歌詞の謎と、それに対する自分なりの解釈を述べてみました。
夫に聞いてみたり、インターネットで調べたりすると、それぞれ異なる解釈があり興味深いですね。
それぞれ小説風になるのが面白いです。
でも、こんないろいろな解釈ができてしまうのは、やっぱり歌詞に「???」となる点が多いからです。
どうしてこんなことになったのでしょう。
ついに現れる真犯人
インターネットで「森のくまさん」と検索すればすぐに真犯人はわかりました。
参考にしたのはこちらのサイトです。
そう、森のくまさんはもともとアメリカ民謡なのです。森で熊に出会う話は変わらないのですが、人間が「お嬢さん」とは明示してなくて、歌詞の内容的には若い男性のようです。
原曲に登場するクマは人間が銃を持っていないことに気が付くと、「君さあ、銃を持ってないみたいだけど、僕これから君を襲うから早く逃げた方がいいよ」 と獲物に気を使ってくれるのです。何ともアメリカンジョーク的なユーモアが感じられます。
「お逃げなさい」は、熊が「自分から逃げなさい」という意味で言ったんですね。ただし、オリジナル歌詞は日本語歌詞のように親切でもほのぼのでもなく、むしろ食べる気満々。
なんとか主人公は助かったようですが、なかなかドキドキハラハラです。
ここまで来ると真犯人は誰か分かりましたね。
そうです、日本語版「森のくまさん」の作詞者、馬場 祥弘さんです!!
伝説の「森のくまさん」の作詞を手がけた馬場祥弘(ばば よしひろ)氏は、1944年大阪府に生まれ、関西学院大学卒業は上京して広告代理店に勤務し、コマーシャルフィルムのディレクターとして活躍しました。
謎の歌詞になった経緯
海外の歌の日本語版の歌詞が異なる内容だったりするのはよくあることなので、別に訳が違っても全然かまわないのですが、中途半端に同じ内容があって、それがそのまま投げっぱなしで終わるのが謎を呼んでしまったようですね。
確かに、このユーモアを字数制限のある日本語の歌詞に落とし込むのはなかなか難しいことはとてもよく分かるのですが、皆さんもよくご存知の通り、作詞者の馬場氏はこの部分をバッサリ切り落として、クマが「お逃げなさい」といった理由をあえて歌詞の中に埋め込まない方針をとったため、後世の日本でこのクマの不可解な行動に大きな疑問と議論が巻き起ころうとは、馬場氏も予想してはいなかったのではないでしょうか?
NHKみんなのうたで1972年8月に初回放送ということなので、ちょうど44年前です。
馬場祥弘さんも、この歌が40年後どの年代でも知られる童謡になっているとは、当時は思ってなかったでしょう。
誰もが知ってる童謡になったのは、謎の歌詞のおかげ?
私の勝手な推測なのですが、森のくまさんが日本人なら誰もが知っている童謡になったのは、この謎の歌詞のおかげかもしれませんね。
だって歌うたびに「え?何でこうなるの?」って引っかかりますもん。
この引っかかりが気になって何回も歌っちゃうし、歌うたびにアレコレ事情を妄想します。
インターネット上に様々な解釈が散見されるのも、この謎のおかげ。
これがアメリカ童謡の歌詞通り「銃を忘れてきた若者が熊に追っかけられる歌」だったら、老若男女口ずさみませんから!!
あなたも「森のくまさん」を歌って妄想しましょう
あなたもぜひ「森のくまさん」を歌って、思い浮かんだ妄想や解釈でクスリと笑ってください。